【イベントレポート】FJ★緊急フォーラム「ニッポンの働き方は本当に変えられるのか!?長時間労働がなくなれば企業や社会はもっと豊かになる」 “労働時間革命”はまさに今なのだと実感した学び多きイベントでした!

ファザーリング・ジャパン緊急フォーラム

 

昨日、NPO法人ファザーリング・ジャパン以下、FJ)が主催する緊急フォーラム「ニッポンの働き方は本当に変えられるのか!?長時間労働がなくなれば企業や社会はもっと豊かになる」へ参加してきました。

本イベントは、「長時間労働是正」「働き方改革」をテーマに、有識者による問題提起やパネルディスカッションが行われるということもあり、告知から2時間で120名の定員が満席となったそうです。

 

僕はたまたまFJのTwitterを見ていてこのイベントを知り、即申し込んでいたので参加のチャンスをいただけました!

毎回思うのですが、こういったリアルで貴重な場に参加できるというのは、東京に住んでいる醍醐味だな〜と常々感じております…。

 

ファザーリング・ジャパン緊急フォーラム

 

スピーカーには、ワーク・ライフバランス社の小室淑恵さんや一億総活躍国民会議民間委員の白河桃子さん、元祖イクボスの川島高之さんにサイボウズの中根弓佳さんなど名だたるメンバーが集結。

<スピーカー>
小室 淑恵(ワーク・ライフバランス代表取締役社長)
白河 桃子(ジャーナリスト/一億総活躍国民会議民間委員)
中根 弓佳(サイボウズ執行役員)
大西 徳雪(セントワークス代表取締役社長)
堀江 敦子(スリール代表)
羽生 祥子(日経DUAL編集長)
塚越 学(東レ経営研究所コンサルタント/FJ理事)
川島 高之(元祖イクボス/大手商社系企業社長/FJ理事)

<ファシリテーター>
安藤 哲也(FJ代表)

以下、敬称略

 

ファザーリング・ジャパン代表の安藤哲也さんのファシリテーションの下、日本の「長時間労働問題」についてディスカッションが繰り広げられていました。

2時間半という限られた時間の中で、様々な視点から日本の「長時間労働問題」について考えることができ、学びも多くとても有意義な時間でした。

イベントの詳細なレポートや動画については主催者よりリリースされる予定とのことですので、このブログでは僕が得た新たな気付きや学びを中心に、プログラムに添ってご紹介したいと思います。

ファザーリング・ジャパン緊急フォーラム

 

 

1.長時間労働の現状把握

 

日経DUAL編集長の羽生さんより「日経DUAL 働き方革命2016」アンケートの結果紹介がありました。

このアンケートは現在進行形で行われているアンケートですが、現時点で共働き子育て中のママ・パパ、1233名から回答をいただいているそうです。

アンケートはまだ受付中ですので、日本の働き方を改革するためにも、共働きで子育て中のママ・パパはぜひご回答ください!

「日経DUAL 働き方革命2016」

 

その中でピックアップしていた問いの1つ。

「子どもができてから、職場で働きにくい、気まずい、肩身が狭い思いをしたことがありますか?」

この問いに対して、「はい」と回答した割合は80%を超えていました。

 

「どのような場面で働きにくいと感じるか」という問いに対して、次の4つが上位となっています。

1位: 子どもの病気などで早退しなければならないとき

2位:残業をしたいのに帰宅しなければならないとき

3位:保育園や学校の行事などで仕事を休まければならないとき

4位:時短勤務など、定時より短い時間での勤務をしているとき

僕も1位や3位の理由で早退や休暇を取得することがありますが、確かに職場の方々に申し訳なかったり、迷惑をかけてしまわないかと後ろめたさも感じてしまいます…。

 

その他でおもしろい特徴として、パパからの回答で多かったものに…

「“男性なのに”と性別を職場で持ち出されるとき」「残業をしたくないのにしなければならないとき」

この2つが顕著だったようです。

前者については、「男性なのに育休とるのか」や「男性なのに子供の行事に参加するため年休取るのか」といった、昭和的な考え方の上司からの圧力などもあったりするのでしょう。

後者については、「付き合い残業」や「上司より先に帰りづらい雰囲気」、「突発的なトラブル対応」などの状況が考えられます。

 

羽生さんはこの結果から、「男性は残業したいものと思っていたけど、本当は残業をしたくないのでは?」と感じたとのことでした。

この結果には僕も納得でした。

男性もそもそも残業なんてしたくないですよね(笑)

実は、「ママは残業したいのにできない」「パパは残業したくないのにしないといけない」だったんですね。

出典:「日経DUAL 働き方革命2016」アンケート(http://dual.nikkei.co.jp)

 

 

2.長時間労働是正の最新情報

 

ワーク・ライフバランス代表の小室さんからは、「政府の『長時間労働』への危機意識は現在どうなっているのか?」をテーマに、一億総活躍会議の様子やタイムリミット等について説明がありました。

小室さんがこれまで国会等で「ワークライフバランス」や「長時間労働」について話をしようとしても、官邸からはトーンを抑えるようにと要望されることがありました。

しかし、昨年12月からは逆に話をしてくれと言われるようになったといいます。

なぜこのタイミングで政府が本腰になったのかというと、団塊ジュニア世代の出産適齢期があと2〜3年で終わるため、これを逃してしまうと人口減少に歯止めがかからないことになってしまうとのことです。

まさに“今”が大事なんだと、“今”を逃してしまえばおしまいなんだと、小室さんの熱いプレゼンからヒシヒシと伝わってきました。

ファザーリング・ジャパン緊急フォーラム

 

 

3.労働時間変革企業の事例紹介

 

各企業での労働時間変革に向けた取組みやその結果について、次のとおり事例紹介がありました。

(1)長時間労働の是正で利益が上がり、出生率が上がる仕組み(小室さん)

(2)【企業事例1】セントワークスの場合(大西さん)

(3)【企業事例2】サイボウズの場合(中根さん)

(4)【企業事例3】三井物産ロジスティック・パートナーズの場合(川島さん)

こちらについては、後日主催者から配信予定のレポートや動画でご確認ください!

 

 

4.長時間労働是正に私たちができること

 

ファザーリング・ジャパンでは、長時間労働是正に関心を持ち、また長時間労働是正の施策に取り組んでいる企業に長時間労働に関する調査を実施し、その結果を公表しています。

調査結果からは、長時間労働是正は1社1社の取組みでは限界があり、競合他社、取引先のみならず、業界、国民を含めた日本社会全体での取組みに極めて高い期待があることが分かったそうです。

実は経済界こそ、長時間労働の是正を求めているのではないか?といった感想が塚越さんより述べられていました。

詳細は以下のリンク先でご確認ください。

ファザーリング・ジャパン長時間労働アンケート2016

ファザーリング・ジャパン長時間労働アンケート2016【結果概要】を発表しました。

 

 

5.まとめ

 

まとめとして、スピーカーの方々からそれぞれ一言ずつ。

川島さん:男性に向けてのメッセージ。リスクを取ってニューワールドへ行こう。今やリスクを取らないことこそがリスクの時代だ。リスクを取って業績を上げに行こう。

堀江さん:今の日本の教育では、言われたことをやる人を生み出しているだけで、これだと自律した人は育成されない。それはすごく不幸なことである。経済界から日本の教育を変えていきたい。

羽生さん:子育てしながら働いている女性へ向けてのメッセージ。しっかり働きたいという声がたくさんある。怖がらずに、手を挙げて「やりたい!」と宣言し、仕事を取っていこう。

大西さん:ワークライフバランスを知ったとき、これは経営戦略であり、かつ少子高齢社会の出口戦略だと感じた。

中根さん:働きやすさの追求においては、ツールや仕組みが必要不可欠であり、その支援をサイボウズとして携わっていきたい。

小室さん:本当に今が大事なタイミングであると思う。というより、今しかないのでは?時間に制約のある女性は、自分だけ何かを失っているように感じている。「どうせ私にはムリだ」と、自分から可能性にフタをしてしまっている現状がある。労働時間に上限を設けることで、働く環境・状況をフェアな状態にしていきたい。

白河さん:少子化は人口減により国が貧乏になるから改善しなければならないといったことだけではなく、ただ単純に「子どもが欲しいな」、「結婚したいな」と思った人が、諦めざるを得ない状況があるということを何とかすることが重要である。解決策は婚活とかではなくて、働き方を変えることだ。

 

 

6.その他(気付きや学びetc…)

 

最後は、スピーカーの方々やファシリテーターからあった発言の中で、僕が特に気付きや学びに感じたことをご紹介します。

●ファザーリング・ジャパン会員の出生率は、2.71とのこと〔参考:出生率1.42(2014年)〕。男性でも育休を取得することが当たり前なメンバーの集まりなので、出生率も日本全体の2倍近くあるそうだ。(安藤さん)

●「若いうちは長時間労働でバリバリ働くものだ」という人がいるが、それは大間違いだ。若いときこそ、自分が制限時間内でどの程度の成果を出すことができるのかということを知る必要がある。最初から長時間労働でカバーすればいいという、生産性の低い働き方をしてはいけない。もし、どうしても時間をかけて働きたいのであれば、自分の時間あたり生産性を知ったうえで行うべきだ。(安藤さん)

ワークライフバランスはクールビズと同じようなものだ。自社だけ取り組んでいてもなかなか浸透しないが、取引先や同業他社が導入していくことで、どんどんと抵抗なく浸透していく。(安藤さん)

●先日、上司より「もういくつになったのか?」と言われて、「51歳になりました」と答えたら、「もう3日徹夜はムリだな」といった笑い話になった。笑い話なんかじゃない。そもそも「3日徹夜できるか」といった会話がなされること自体が、この国のおかしいところだ。(川島さん)

上司は、女性社員だけに子供がいることを気にかけるのではなく、男性社員で子育て中の人にも同じように気にかけるべきだ。男性だったら、ずっと拘束していいというものなのか。(羽生さん)

●長時間労働是正に対して、「残業代稼ぎたいマインド」の人間から反発を受けることがある。しかし、そういう人たちに共通していることは、「将来に対して漠然とした不安を抱いている」、「不安感が高い」という特徴がある。残業代で稼ぐのではなく、利益を生み出して稼ぐという、経営視点を植え付けるためにも、組織として全員経営の姿勢を取っていくことが大切である。(小室さん)

●今の世の中の便利さが長時間労働是正に歯止めをかけている。私は夜10時以降はコンビニでモノを買わないようにしている。自分の消費行動が社会の長時間労働化を生まないように、自分なりにできることを行動で示している。(安藤さん)

 

 

冒頭にも言いましたが、2時間半という限られた時間の中で、本当に様々な視点から日本の「長時間労働問題」について考えることができ、学びも多くとても有意義な時間でした。

 

余談ですが、僕の座っていた席のとなりで、「育休男子.jp」というTwitter(#fj_forum)で、イベントの様子を実況中継されている方がいらっしゃいました。

実は、「育休男子.jp」は僕も以前からフォローさせてもらっていたので、イベント終了後に挨拶と名刺交換をさせていただきました。

ぜひ、そちらのレポでも確認してみてください!スポーカーの細かな発言も拾っていて、とても参考になりますよ!

「育休男子.jp」

 

また、この方は第一子誕生をきっかけに男性育休を9か月取得し、現在も進行形とのことでした。

育休取得していると言うと、「でも、料理は奥さん担当でしょ?」と言われるのがくやしいので、3食ともパパが担当しているとの徹底ぶり!

こういったイベントでは同じ考えや価値観を持った方々が多く集まるので、そこでの出会いも本当に貴重なものですね。

 

以上、長文となってしまいましたが、受講した僕の視点からのイベントレポートとなります。

何かの参考になれば幸いです(^-^)

 

 

最後に、スピーカー&ファシリテーターの皆さまの著書をご紹介します!

気になった方は、ぜひこちらのリンクよりお買い求めください!(小室さんの本は新刊です!)

 

こちらの記事もオススメですよ!

「ライフ」から「ワーク」、そして「ライフワーク」へ。「やりたいことをあきらめない生き方」の体現となった1日。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です